上場プロセス最適化のための上場審査の考え方~予実管理編~

みなさんこんにちは。

本日は上場審査における予実管理の考え方についての解説です。

上場を目指す企業にとって、上場審査は重要な関門です。審査では、企業の成長性や収益性、内部管理体制など、多岐にわたる項目が評価されます。中でも、予算と実績の管理は、企業の将来性を評価する上で重要な要素となります。

本稿では、上場審査における予算と実績の管理について、その重要性と留意点を解説します。

目次

上場審査における予実管理の考え方

上場審査において、予算と実績の管理は、以下の2つの観点から評価されます。

  1. 予算の合理性
    予算は、企業の将来的な業績を見積もったものです。審査では、予算が根拠に基づいて作成されているか、実現可能な計画であるかが評価されます。
  2. 予実管理体制
    予算と実績の差異を分析し、その原因を把握することは、企業の業績向上に不可欠です。審査では、企業が適切な予実管理体制を構築し、運用しているかが評価されます。

東京証券取引所は、2024年5月に公表した「上場審査に関するFAQ」の中で、予算と実績の乖離について以下のように述べています。

予算が合理的に作られていれば、その後に予実が乖離したこと自体を問題視することはありません。乖離が生じた後の対応が重要です。

つまり、予算と実績が完全に一致することよりも、乖離が生じた際に、その原因を分析し、適切な対応を図ることが重要視されています。

審査上の論点

審査では、具体的に以下の点が論点となります。

  • 予算策定プロセス:
    予算は、どのようなプロセスで策定されているか。経営陣の関与は適切か。

  • KPIとの連動
    予算は、KPI(重要業績評価指標)と連動しているか。KPIの進捗状況をどのように管理しているか。

  • 予実差異分析
    予算と実績の差異をどのように分析しているか。分析結果に基づいた改善策を講じているか。

  • 予算統制
    予算の執行状況をどのように管理しているか。予算超過や予算未達が発生した場合の対応は適切か。

これらの論点について、過去の質問事例を参考に、具体的に説明します。

  • ビジネスモデルの確認
    基盤となるビジネスモデルの成長確保のための要素、確立・維持の視点、KPIを日常で把握できる体制などについて質問されます。  
  • 指標・収益管理の確認
    KPIに基づいた計画策定、収益管理、費用の把握・投資の効果把握などについて質問されます。  

上場準備担当者が重視すべきこと

以上を踏まえ、上場準備担当者は、以下の点を重視して予実管理体制を構築する必要があります。

  • 合理的な予算策定
    過去の実績や将来の予測を踏まえ、根拠に基づいた予算を策定しましょう。

  • KPI設定
    自社の売上構成要因を分解し、事業計画の進捗状況を把握するためのKPIを設定し、予算と連動させましょう。

  • 予実管理システムの導入
    予算と実績の差異を自動的に分析できるシステムを導入し、効率的な予実管理体制を構築しましょう。
    ただし、まずはエクセルでの管理からはじめて、予実管理フローを構築した上でシステムに移行することをおススメします。

  • 定期的な予実差異分析
    少なくとも月次で予算と実績の差異を分析し、その原因を把握しましょう。
    通期予算と実績の乖離が売上で10%、利益で30%乖離する場合、予算の修正を行う必要があります。

  • 分析結果に基づいた改善
    予実差異分析結果に基づき、事業計画の見直しや業務改善などの対策を講じましょう。

  • 情報共有
    予算と実績に関する情報を、経営陣や関係部署に共有し、予実管理の意識を高めましょう。

まとめ

上場審査における予算と実績の管理は、企業の将来性を評価する上で重要な要素です。

上場準備担当者は、本稿で解説した内容を踏まえ、適切な予実管理体制を構築し、審査に臨みましょう。

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