【内部監査コラム⑦】内部監査と内部統制の違いとは|IPO準備で混同しがちな2つの概念を整理

IPO準備を進める中で、「内部監査」と「内部統制」という言葉を耳にすることが多くなります。

両者は密接に関連しており、混同されがちですが、その意味と役割は異なります。

1. 内部統制とは何か

内部統制とは、企業が経営目標を達成するために、業務プロセスにリスク管理の仕組みを組み込むことです。簡単に言えば、「会社のルール・仕組みそのもの」です。

内部統制の目的は、以下の4点とされています。

  • 業務の有効性・効率性
  • 財務報告の信頼性
  • 事業活動に関わる法令等の遵守
  • 資産の保全

2. 内部監査とは何か

内部監査とは、その内部統制が適切に整備・運用されているかを、独立した立場でチェック・評価する活動です。

内部統制は「制度・仕組み」であり、内部監査は「それを検証する活動」です。

3. 両者の関係を整理

【内部統制】

  • 何か:会社のルール・プロセス・仕組み
  • 誰が:経営者・各部門が構築・運用
  • 例:承認フロー、チェックリスト、規程・マニュアル

【内部監査】

  • 何か:内部統制が機能しているかを検証する活動
  • 誰が:独立した内部監査担当者(または外部委託先)
  • 例:実地監査、ヒアリング、証憑確認、報告書作成

4. IPO準備でどちらを先に整備すべきか

順序としては、まず内部統制(ルール・仕組み)を整備し、その後に内部監査(検証活動)を実施するのが基本です。

ただし、IPO準備においては両者を並行して進めることが現実的です。

5. J-SOX(上場後の内部統制報告制度)との関係

上場後は、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度(J-SOX)への対応が義務付けられます。

IPO準備段階から内部統制と内部監査の双方を適切に整備しておくことで、上場後のJ-SOX対応もスムーズに行えます。

まとめ:整理するとシンプル

・内部統制=会社のルール・仕組み(構築・運用するもの)

・内部監査=そのルール・仕組みが機能しているかを検証するもの

IPO準備においては、両者をセットで整備・運用することが不可欠です。

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